
サイトトップ > 保険プロムナード > 自動車保険の広場 > 【自動車保険QA(10)】帰省時の運転、ここに注意!

2007年11月30日|編集:小原(香)
明日からは12月。2007年も残り1ヵ月です。年末年始の帰省プランを練っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
帰省されたときには、ご両親に代わってクルマを運転される機会もあるかもしれません。今回は、帰省時に実家のクルマを運転されたりする際の注意点などについて、ファイナンシャルプランナーの方に解説していただきました。
正月休みの帰省は、今年もマイカーで出かけるつもりです。
実家滞在中は、例年、実家のクルマも運転します。こうした機会は年に数回だけなので、実家の自動車保険を気にしたことはなかったのですが、小さな子どもも乗るわけで、今さらながらちょっとまずかったなと思っています。
今度帰省する前に、何を確認しておけば安心ですか?
「まあ、大丈夫でしょう」と、借りたクルマの任意自動車保険の条件を確認することなく、運転していることはありませんか?結構、ありがちなことかもしれませんが、事故は時と場所を選びません。事故に遭ってからでは遅いので、契約条件の事前チェックが欠かせません。
今回は、年末年始の帰省に際してありがちな、知っておきたい自動車保険のポイントをお知らせします。
実家のクルマを借りて運転する場合でも、そのクルマの任意自動車保険の年齢条件があなたの年齢に合致していて、さらに運転者の限定特約上も問題がない限り、事故を起こしても保険適用上、特に問題はありません。事故を起こしたら、実家の任意自動車保険を使わせてもらうこともできます。
ただ、あなたが起こした事故によって任意自動車保険を使えば、等級すえおき事故やノーカウント事故でない限り、実家で契約している任意自動車保険の次年度等級が下がるので、結果として保険料が上がってしまうことも多いのです。こうした影響を考えると、実家の任意自動車保険を使うことをためらう場合もあるかもしれません。
そこで、こうした場合には奥の手が。実家のクルマを運転中の事故でも、マイカーの任意自動車保険を使えることがあるのはご存知でしょうか。
個人が契約する任意自動車保険には、通常、自動的に「他車運転危険担保特約」が付帯されています。これによって、借りたクルマを補償の対象となるクルマとみなし、補償がなされるようになっているのです。よって第三者に与えたケガや物などの損害については、これでOKです。
ただし、実家のクルマそのものの損害については、保険会社により異なる適用条件がありますのでご注意を。
一例としてソニー損保の適用条件を見てみますと、マイカーと実家のクルマの両方に車両保険の契約があって、どちらからも補償される範囲の事故に限るということ。たとえば、電信柱に衝突といった事故の相手のいない単独事故の場合、どちらかがエコノミータイプの契約では補償されないわけですね。
ただ、保険会社により条件が少しずつ異なるので、事前にご自身が加入されている保険会社に確認された方が良いでしょう。
なお、自分が負ったケガについては、自損事故保険あるいは人身傷害補償から保険金が支払われます。
借りたクルマで事故を起こしたとき、マイカーの任意自動車保険を使いたい場合は、その旨を保険会社に速やかに伝えましょう。そうすれば、実家の保険に優先して、マイカーの任意自動車保険が適用されます。
マイカーを持っていない人の場合、実家の任意自動車保険の運転者の条件があなたに合致しないようでしたら、事前に年齢条件および運転者限定条件をはずすなど、忘れずに契約内容の変更をしておいてもらうか、実家のクルマは運転しないようにしましょう。
一方、車庫入れに失敗したり、生垣に突っ込んでしまうなどにより、他人ではなく、実家の所有する建物などに損害を与えてしまったらどうしましょう。ご両親からは「気にしなくていいよ」といわれそうですが、損害の規模によっては、その言葉に甘えるのも、ちょっとはばかられるかもしれませんね。
普通に考えますと、対物賠償保険で対応できそうに思えますが、残念ながらそうはいかないケースもあります。
たとえば、夫の実家に帰省しているとします。そこで、妻の運転で生垣に突っ込んだ場合(生垣の所有者は夫の父親もしくは母親)は、対物賠償保険から保険金が支払われます。ところが、夫が運転していた場合の事故には、保険金が支払われません。
なぜならば、対物賠償保険には「契約している自動車を運転中の人・その父母・配偶者・子ども」が所有あるいは管理しているものに与えた損害には、保険金が支払われないというルールがあるためです。このルールで言う「父母」とは、実父母・養父母のことで、義父母は該当しません。
よって運転者が妻の場合は、損害を与えたのが妻の義理の両親であるため保険金が支払われますが、運転者が夫ですと、その実父母に対して与えた損害ですから、保険金は支払われないわけです。
なお両親でなく、たとえば郷里に住んでいる実の兄弟姉妹が所有している建物へ与えた損害については、保険金は支払われます。
なんとなくややこしいですが、これらについては「約款」はもちろん、契約前に渡される「契約概要」や「注意喚起情報」の“保険金を支払わない場合”を説明するところにも記載されています。契約時に目を通しておきましょう。
なお、実家の両親などに与えたケガなどの損害は、対人賠償保険では保険金の支払対象になりません。ただし、損害賠償責任があると認められた場合には、自賠責保険から保険金が受け取れる場合もあります(詳しくは前回のコラム「【自動車保険QA(9)】親族間で人身事故!」をご覧ください)。
実家に戻るとほっとしてしまいますよね。ただ、今まで見てきたように、親族間であるがゆえに補償されないケースもあります。思わぬ事故を招かぬよう、運転にはくれぐれも気をつけましょう。
清水さん、どうもありがとうございました。
「少しだけなら大丈夫だろう」とほかの人のクルマを運転されることもあるかもしれませんが、運悪く事故に遭ってしまったうえに保険も使えない、という踏んだりけったりの状態にならないよう、ご契約内容は事前にしっかり確認しておきたいですね。
なお、車外にいるご両親に自動車事故でケガを負わせてしまい、自分の任意自動車保険から保険金が支払われない場合、もしご両親が任意自動車保険に加入され人身傷害補償を付けていらっしゃるのであれば、ご両親自身が加入されている自動車保険会社に、人身傷害補償で補償されるかをお問合せいただくことをおすすめします。
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