
サイトトップ > 保険プロムナード > 自動車保険の広場 > 「契約内容のチェック」~車両保険の免責金額、覚えていますか?~

以下の内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。
2009年8月28日|編集:小原(香)
もしあなたの車が事故や火災、盗難などで損害をこうむってしまった場合、その修理費用などを補償してくれるのが、ご存じの通り「車両保険」です。車両保険を契約する際には「免責金額」を設定することが必要ですが、ご自分が設定した免責金額の意味についてきちんと理解していらっしゃいますか?
今回は車両保険の免責金額とは何か、免責金額の決め方、免責金額を設定した場合に支払われる保険金などについて説明していきます。
この記事を執筆されたファイナンシャルプランナー中島牧子さんのプロフィール
車両保険を契約する際に設定する「免責金額」とは、車両保険の保険金を受取る際に損害額から差引かれ、自己負担しなくてはならない金額のことをいいます。
たとえば、相手の無い事故であなたの車の修理代が50万円かかったとします。この場合、もし免責金額を10万円に設定していたとすると、自己負担分10万円を差引いた40万円が、自動車保険で支払われることになります。
免責金額は、車両保険に加入する際に、契約される方がご自身で設定します。金額の設定方法は、一般的に「増額方式」と「定額方式」の2つの方式からご選択いただけます。
「増額方式」とは、1回目の事故よりも、2回目以降の事故の方が免責金額が大きくなるというもので、「0-10」「5-10」などがあります。
たとえば、車両保険の免責金額が「0-10」の場合は、1回目の事故のときは免責金額0円で契約者の自己負担はありませんが、2回目以降の事故では免責金額10万円となり、修理代などの損害額のうち10万円は自己負担となるということです。
同様に、車両保険の免責金額が「5-10」の場合は、1回目の事故の免責金額(自己負担額)が5万円、2回目以降の事故の免責金額(自己負担額)は10万円ということです。
「定額方式」とは、事故回数にかかわらず、決まった金額を免責とする方式のことで、たとえば車両保険の免責金額「10-10」というのは、事故回数にかかわらず免責金額(自己負担額)が10万円ということです。
なお、ここでいう1回目、2回目の事故とは、保険期間中(通常は1年間)に起こした事故で車両保険の支払対象となる事故の回数を指します。
車両保険の免責金額「5-10」の場合に付けられる特約に「車対車免ゼロ特約」というものがあります(保険会社によって条件が異なる場合があります)。
これは、保険期間中1回目の事故が車同士の接触・衝突事故の場合に限り、免責金額(自己負担額)を0円とするというものです。
ただし、「相手のわかる車同士の事故」(他の車との接触や衝突事故で相手の自動車とその運転者または所有者が確認できる事故)に限って適用されるという条件がありますので、当て逃げ事故や単独事故の場合は適用されません。
このほか、車両事故の種類にかかわらず自己負担額が無く保険金額を限度として損害が補償されるような、免責金額「0-0」といったものなど、保険会社によって設定できる免責金額が異なります。*
免責金額の設定を低くすれば事故の際の自己負担額は少なくてすみますが、その分保険料も高くなりますので、免責金額と保険料のバランスを考えることが必要です。
*ソニー損保では、免責金額「0-0」のお取扱いはありません。
次に、車両保険に免責金額や「車対車免ゼロ特約」を設定した場合の支払保険金について、「車両保険金額100万円(免責金額「5-10」)でご契約の方が、保険期間中に初めて事故を起こしてしまった。」という場合を例に挙げて見てみましょう。
他の自動車と衝突事故を起こし、自分の車の修理費用が30万円かかった!
1. たとえば、過失割合が、あなた:事故の相手=90:10だったとき
◆ 「車対車免ゼロ特約」を付帯している場合
相手のわかる車同士の事故のため「車対車免ゼロ特約」が適用され、かかった修理費用30万円から免責金額が差引かれることなく、車両保険からあなたの過失分27万円が支払われます。
残りの3万円は、事故の相手の対物賠償保険で受取れます。
◆「車対車免ゼロ特約」を付帯していない場合
かかった修理費用30万円から免責金額5万円を引いた25万円があなたの車両保険から支払われます。
なお、事故の相手からあなたに3万円の対物賠償保険金が支払われますので、この場合のあなたの自己負担額は、結果的に、免責金額〔5万円〕- 事故の相手からの対物賠償保険金〔3万円〕=2万円となります。
2. たとえば、過失割合が、あなた:事故の相手=60:40だったとき
このときは「車対車免ゼロ特約」付帯の有無にかかわらず、かかった修理費用30万円のうち、18万円があなたの車両保険から支払われ、相手の対物賠償保険から相手の過失分の12万円が受取れます。
「車対車免ゼロ特約」を付帯していないのに免責金額(自己負担額)が生じないことに疑問を感じる方も多いと思いますので、以下で少し細かく説明します。
このケースでは、「車対車免ゼロ特約」を付帯していない場合、車両保険金は修理費用30万円から免責金額5万円を引いた25万円がベースとなり、ここから事故の相手からの対物賠償保険金(回収金)を差引きます。このとき、回収金を免責金額分に充当することになっているため、回収金が免責金額を超過する部分のみを差引くことになります。
よって、修理費用〔30万円〕- 免責金額〔5万円〕- 7万円(回収金〔12万円〕- 免責金額〔5万円〕)=18万円が車両保険から支払われることになり、結果的に自己負担が生じないのです。
つまり、事故の相手からの対物賠償保険金が免責金額を超えれば、自己負担は実質的には生じないということになります。
Case1で紹介した例を表にすると以下のようになります。
電柱に車をぶつける自損事故で、50万円の車の修理費用かかった! ◆「車対車免ゼロ特約」を付帯している場合
「車対車免ゼロ特約」の適用は、車同士の接触・衝突事故に限られるため、自損事故(単独事故)の場合は適用されません。そのため、免責金額(自己負担額)5万円を差引いた45万円が、あなたの車両保険から支払われます。
◆「車対車免ゼロ特約」を付帯していない場合
免責金額(自己負担額)5万円を差引いた45万円が、あなたの車両保険から支払われます。
車両保険には大きく分けて「一般車両保険」と「エコノミー+A車両保険」の2種類がありますが、どちらを選ぶかによって、保険金の支払対象となる範囲が違ってきます。
「一般車両保険」が車同士の事故だけでなく、自損事故や当て逃げなども含め幅広く補償するのに対して、「エコノミー+A車両保険」は自損事故や当て逃げなどのカバーはしないかわりに保険料が割安となっています。
免責金額だけでなく、車両保険の種類についても充分検討のうえ、自分で納得のできる保険に契約するようにしてください。
中島さん、どうもありがとうございました。
自動車保険を契約するときにいろいろな補償パターンで保険料見積りをしたため、最終的にどの条件の車両保険に契約したかわからなくなってしまった、という話も聞きます。もし、車両保険の種類や免責金額をよく覚えていない・・・という場合は、ぜひ一度ご契約内容をご確認ください。 (保険プロムナード編集局)
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