
サイトトップ > 保険プロムナード > 自動車保険の広場 > 「過失割合と保険金支払例」~交差点を右折時に対向車と衝突!~

以下の内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。
2009年9月28日|編集:小原(直)
シリーズ4回目となる「交通事故の過失割合」。
今回は、交通事故の中でも最も起こりやすい自動車同士の事故についてご紹介します。自動車同士の事故では、双方の損害が大きくなりがちなため、お互いの損害をどう負担するかについては気になるところでしょう。
自動車同士の事故は、さまざまなケースが考えられ、その状況によって「過失割合」(事故における責任の割合)も細かく変わります。
どのような考え方で「過失割合」が決まるのか、引続きファイナンシャルプランナーの方に具体例をあげて解説していただきます。
この記事を執筆されたファイナンシャルプランナー中島牧子さんのプロフィール
【ご注意!】
ここで紹介する過失割合は、あくまでも一般的な基本の割合です。 事故や事故当時の状況によって過失割合は異なります。(文末の注記もご確認ください。)
また、記事の内容に関する個別のご質問にはお答えいたしかねますので、何卒ご了承ください。
交通事故で一番多く、全体の8割以上を占めるのは、車両同士の事故。自動車同士が衝突するような事故では、ほとんどの場合、双方に損害が発生することになります。お互いの損害については、それぞれの過失割合に応じて、賠償しあうことになります。
それでは、以下で具体例を見ていきましょう。
ある日、あなた(A車)は買い物から車で家に戻る途中、自宅近くの交差点に青信号で進入、そのまま右折のタイミングを見計らっていました。
そこは、交通量は多いものの、片側2車線の、広くて見通しの良い道路です。
その交差点の信号機には右折可の青矢印信号は設置されていないため、対向車線の信号が赤になってから、あなた(A車)は右折を開始しました。そのとき、対向車線の車(B車)が、信号を無視して無理に交差点を直進してきたため、右折途中のあなたの車と、衝突してしまいました。
あなたにケガはなかったものの、B車のドライバーは軽傷を負い、治療費などに10万円かかりました。
また、あなたの車の修理代などの損害は8万円、B車の方の損害は20万円でした。
さて、この場合の過失割合と支払われる保険金はどうなるでしょうか?
あなた(A車):対向車(B車) = 10:90
信号のある交差点で起こった、右折車と直進車の衝突事故の一般的な過失割合は、右折車:直進車 = 80:20となります。
ただ、上記のケースでは、右折車(A車)は青信号で交差点に進入していますが、直進車(B車)は赤信号での進入であり、また、交差点の信号に青矢印による右折可の信号が設置されていないため、あなたは対向車の信号が赤にならないと、右折が開始できません。そのため、この場合の過失割合は、右折車:対向車(直進車)=10:90となります。
このケースでは、B車のドライバーの治療費などの損害額10万円はあなた(A車)の自賠責保険に請求できる可能性があります。
なお、自賠責保険においては過失割合による減額はありませんが、B車に重過失があると判断された場合は一定割合の減額をされることがあります。
【対人賠償保険】
自賠責保険でカバーされるB車のドライバーの治療費などの損害のうち、1万円(損害額10万円のうち、あなたの過失10%分)がカバーされた場合、あなたの自動車保険からの対人賠償保険金のお支払いはありません。
【対物賠償保険】
B車の損害額20万円から過失分の90%を引いた2万円について、あなたの自動車保険から対物賠償保険金が支払われます。
【車両保険】
B車側の対物賠償保険でカバーされるのは、損害額8万円のうち、あなたの過失分10%を引いた7万2千円。
残りの損害額8千円があなたの車両保険で補償されるかは、ご契約タイプや契約時に設定した免責金額によって異なります。
車両保険の「免責金額」の詳しい説明については、1つ前の記事(「契約内容のチェック」~車両保険の免責金額、覚えていますか?~)をご覧ください。
上記ケースにおいて「車両免責金額:5-10(車対車免ゼロ特約の付帯なし)」にてご契約されている場合の自己負担額についてご紹介します。何回目の事故かによって自己負担額は異なります。
【1回目の事故の場合】
もし今回が、契約後初めての車両事故だった場合は、免責金額5万円となり、通常は5万円までは自己負担しなければなりません。
ただし、事故の相手からの対物賠償保険金(回収金)を免責金額分に充当することになっているため、回収金が免責金額を超過する部分のみを車両保険金から差引くことになります。
そのため、今回のケースでのあなたの車両保険からの支払額は、損害額〔8万円〕―免責金額〔5万円〕- 2万2千円(相手側の対物賠償保険から支払われる7万2千円―免責金額5万円)となり、あなたの過失分8千円は全額車両保険から支払われることとなります。
【2回目の事故の場合】
同じケースでも、もし今回の事故が2回目以降の場合は、上記とは自己負担額が違ってきます。
損害額〔8万円〕が免責金額〔10万円〕を下回っているため、今回のケースの場合は免責となり、車両保険からの保険金支払いの対象にはなりません。
それではここで、車両同士の交通事故のデータを確認してみましょう。
車両同士の事故発生状況を事故類型別に見てみると、追突や出会い頭の事故が6割以上となっていますが、右折時の事故も全体の1割を占めていることがわかります。
車両同士の事故の1割を占める、右折時の衝突事故。
右折時の事故の原因としては、前方不注意や、対向車の速度の見誤りなどが考えられますが、事故を避けるためにはどのような対策を取ればいいのでしょうか。以下に注意点を挙げましたので参考にしてみてください。
【右折したいとき】
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焦らず、慌てず、対向車と右折方向の歩行者や自転車に気を付けること。対向車線と右折先の確認を同時に行おうとすると、注意力が散漫になり双方の発見が遅れる危険性があるので、慎重に。
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対向車線の右折車にあわせて右折する場合は、対向車線の右折車で死角となっているところに直進車がいる可能性を考え、対向車線に生じている死角を右折開始を判断する前(アクセルペダルを踏む前)に必ず確認すること。右折開始の判断をした後は、右折先方向ばかり見てしまい対向車線方向への注意力が低下しがちなので、対向右折車による死角に直進車がいないことがしっかり確認できるまで,右折開始判断はしないように。
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対向車がわき見をしている場合や、直進車優先だからと速度を落とさずに交差点に入ってくる可能性を考え、ゆとりを持って、安全な状態になってから右折すること。
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【直進するとき】
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交差点通過時は、特に交差点内の状況をよく確認すること。
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対向車線に右折車が待機していたら、ウィンカーが点いていなくても、右折の可能性があると考えること。
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信号のある交差点での右折車と直進車の衝突事故における一般的な過失割合は、おおむね、以下のとおり定められています。
(1)最も基本的な過失割合
80(右折車):20(直進車)
(2) 直進車が黄信号で進入。右折車が青信号で進入した後に黄信号で右折した場合
30(右折車):70(直進車)
(3) 直進車・右折車がともに黄信号で進入した場合
50(右折車):50(直進車)
(4) 直進車・右折車がともに赤信号で進入した場合
50(右折車):50(直進車)
(5) 直進車が赤信号で進入。右折車が青信号で進入した後に赤信号で右折した場合
10(右折車):90(直進車)
(6)直進車が赤信号で進入。右折車が黄信号で進入した後に赤信号で右折した場合
30(右折車):70(直進車)
(7)直進車が赤信号で進入。右折車が青矢印による右折可の信号で右折した場合
0(右折車):100(直進車)
【ご注意!】
※ ここで紹介した過失割合は、あくまでも一般的な基本の割合です。 事故や事故当時の状況によって過失割合は異なります。あくまでもご参考とお考えください。
※このコーナーでは個別のご質問にはお答えいたしかねますので、何卒ご了承ください。
※ 「対人賠償保険」「対物賠償保険」「車両保険」のご契約がある場合の、支払える主な保険金を記載していますので、お客様のご契約内容によってはこれに追加してお支払いができる場合、あるいは記載の保険金がお支払いできない場合もございます。なお、お支払いできる保険金は契約保険金額が限度となります。また、免責金額が設定されている場合は、免責金額を超えた分についてお支払いします。
※ 保険約款に定める「保険金をお支払できない場合」(免責条項)に該当する場合は保険金お支払いの対象となりません。
中島さん、どうもありがとうございました。
ときどき、交差点を直進しているときに右折してきた対向車が突然目の前に現れてドキッとすることがあります。もしかしたら、私も対向車をドキッとさせてしまっていることがあるかもしれません。お互いマナーを守って、事故を起こさないように気を付けたいですね。 (保険プロムナード編集局)
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