
サイトトップ > 保険プロムナード > 自動車保険の広場 > 「過失割合と保険金支払例」~追越し禁止場所での事故~

以下の内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。
2010年4月30日|編集:sonysonpo
「交通事故の過失割合」シリーズ6回目です。
4月に入り、新しく人が配属されてきたり部署が異動になったりと、何かと慌しい毎日が続いているのではないでしょうか。
忙しい日々が続くと、だんだん気持ちにもゆとりが無くなってくるもの。
車の運転中でも前の車が遅いと、ついイライラして追越しをかけることもあるでしょう。
でももしそれが、追越し禁止場所だったとしたら?そしてもしそれが、交通事故につながってしまったとしたら・・・?
今回は、追越し禁止場所での事故を例に挙げ、「過失割合」はどうなるのか、また、どのような保険金が支払われるのかを紹介します。
【ご注意!】
ここで紹介する過失割合は、あくまでも一般的な基本の割合です。 事故や事故当時の状況によって過失割合は異なります。(文末の注記もご確認ください。)
また、記事の内容に関する個別のご質問にはお答えいたしかねますので、何卒ご了承ください。
ある日曜日の夕方、朝から一日、夫婦2人で買い物に出かけていたあなたは、家に向かって車を走らせていました。明日は朝から会議の予定で、早く家に帰って資料の準備をしなくてはと焦っているのですが、前の車のスピードが遅くて思うように進めません。
段々イライラしてきたあなたはついに我慢できなくなり、追越し禁止場所にもかかわらず、右の車線から前の車を追越しました。そして元の左車線に戻った直後、後ろから「ドシン!」と強い衝撃が・・・。たった今追越したばかりの車が、あなたの車の後部に追突したのでした。
どうやら、あなたが追越した車の直前に割り込むように進路変更をしたため、追越された車のブレーキが間に合わなかったようです。
この事故によってお互いに受けた損害は以下の通り。
【あなたの車(A車)側】
●あなたの車の修理代などの損害額は40万円。
●あなたのケガなどの損害は20万円。あなたの車に乗っていた配偶者のケガなどの損害は30万円。
【B車側】
●B車の損害は60万円。
●B車に乗っていた人(ドライバー1名)のケガなどの損害は70万円。
さて、このケースの過失割合はどうなるでしょうか?
あなたの車(A車):追突車(B車)=90:10
あなたは追越し禁止場所において前の車を追い越したので、あなたの車と追突してきた車の基本過失割合は「90:10」となります。
ただし、あなたの車(A車)が追越そうとしている途中に前の車(B車)が加速するなど、安全な追越しを妨害したとされる場合は、B車の過失が加算(A車の過失が減算)されることがあります。
【対物賠償保険】
B車の損害額60万円からB車の過失分10%を引いた54万円が、対物賠償保険から支払われます。
【対人賠償保険】
このケースの場合、ドライバーの治療費などの損害額70万円は、自賠責保険でカバーできる可能性が高いです。
(自賠責保険の傷害事故の場合の支払限度額は120万円)
実際には、迅速な保険金支払等のため、自動車保険会社が自賠責保険でカバーできる部分も含め、一括で保険金を支払います。自賠責保険相当分は、後日、自動車保険会社が自賠責保険会社に請求をすることになります。
【車両保険(車両保険金額が40万円超である場合)】
車の損害額40万円のうち、あなたの過失分90%を控除した10%(4万円)についてはB車側の対物賠償保険金でカバーされますが、残り36万円については、あなたの車両保険から支払われます。(*)
(*)ご契約いただいている車両保険の免責金額が「0-10万円」、もしくは「5-10万円(車対車免ゼロ特約付き)」で、1回目の車両事故の場合。ただし、免責5万円の適用があっても、B車側からあなたに対物賠償保険金4万円が支払われますので、この場合のあなたの負担額は実質1万円となります。
【搭乗者傷害保険(ソニー損保の場合)】
あなたと配偶者の2名のケガについては、過失割合にかかわらず、治療の内容に応じて搭乗者傷害保険から各人に対して医療保険金が支払われます。
たとえば、医師の治療を要した場合1日でも通院すれば治療給付金1万円が、5日以上の入院または通院をした場合は入通院給付金が部位症状別払いで支払われます。そのほか、手術を受けた場合、2日以上ICUで治療を受けた場合なども医療保険金が支払われます。
【人身傷害保険(付帯している場合)】
あなたと配偶者がケガのために入院または通院をした場合の治療費などの損害額については、契約保険金額の範囲内で保険金が支払われます。
なお、このケースのように、片方(この場合はA車側=あなた)の過失割合が大きくケガなどの損害額も少ない場合は、B車側の任意保険会社(以下、B社)から対人賠償責任保険金が支払われるのではなく、あなたの自動車保険(以下、A社)から人身傷害保険で先行払いされるのが一般的です。
人身傷害保険には、B社から支払われた対人賠償保険金とA社の人身傷害保険支払基準との差額が、A社から支払われる場合(差額払い)もあります。
車両同士の事故で一番多いのは出会い頭の衝突、次に右折・左折時の衝突となりますが、追越・追抜時の衝突事故もかなり多く見られます。
無理な追越しをしないというのが大前提ですが、追越しをする場合は、
・対向車の有無や後続車の動きの確認、
・追越そうとする車が右へ進路を変えることが無いかといった前方の状況の確認、
を必ず行うようにしましょう。
もし自分が追越される場合は、急激な進路変更や加速をしないこと。特に大型車に追越される場合は風圧でぐらつくことがありますので、十分注意してください。
追越しとは、車が進路を変えて進行中の車の前方に出ることを言いますが、追越しが禁止されている場所や交通状況を、きちんと覚えておきましょう。
まず、以下の交通状況は、危険なので追越しが禁止されています。
◆ 前の車が他の自動車またはトロリーバスを追い越そうとしているとき(二重追越し)
◆ 前の車が右折などのため右側に進路を変えようとしているとき
◆ 道路の右側部分に入って追越しをしようとする場合に、反対方向からのクルマや路面電車の進行を妨げるようなとき
◆ 前のクルマの進行を妨げなければ元の車線に戻ることができないようなとき
また、次のような場所では自動車や原付自転車を追越すために進路を変えたり、その横を通過したりしてはいけないことになっています。
◆ 標識により追越しが禁止されている場所
◆ 道路の曲がり角付近
◆ 上り坂の頂上付近やこう配の急な下り坂
◆ トンネル(車両通行帯がある場合を除く)
◆ 交差点とその手前から30m以内の場所(優先道路を通行している場合を除く)
◆ 踏切、横断歩道、自転車横断帯とその手前から30m以内の場所
【ご注意!】
※ ここで紹介した過失割合は、あくまでも一般的な基本の割合です。 事故や事故当時の状況によって過失割合は異なります。あくまでもご参考とお考えください。
※このコーナーでは個別のご質問にはお答えいたしかねますので、何卒ご了承ください。
※ここで紹介した保険金は、当該ご契約がある場合の、支払える主な保険金となりますので、お客様のご契約内容によってはこれに追加してお支払いができる場合、あるいは記載の保険金がお支払いできない場合もございます。なお、お支払いできる保険金は契約保険金額が限度となります。また、免責金額が設定されている場合は、免責金額を超えた分についてお支払いします。
※ 保険約款に定める「保険金をお支払できない場合」(免責条項)に該当する場合は保険金お支払いの対象となりません。
前の車とのスピードやブレーキのタイミングが合わなかったり、急いでいたりなど、やむを得ず追越しをすることもあると思います。
追越しをする場合は、周囲の様子や交通状況をしっかり確認し、いつも以上にゆとりを持った運転を心掛けたいですね。
| Pickup Contents | ||||||||
|