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ソニー損保:自動車保険の広場

以下の内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。

「約款」を読むコツ

目に見えない無形の商品である保険契約の内容を、目に見えるようにしたものが「約款」。文字の多さに閉口し「ずっと引き出しに入れっぱなし」という方も多いと思います。今回は、敬遠されがちな「約款」の読み方を、いくつかの条文を題材に、ファイナンシャルプランナーの方に解説していただきました。 

ファイナンシャルプランナー深沢泉さんのプロフィール


1.はじめに

20100630_1.jpg皆さんが保険に加入する場合、それは皆さん自身と保険会社で「保険契約」を交わすことであり、双方が契約の当事者となるわけです。契約の当事者は、お互いが契約の具体的な内容や条件を確認できるように規定する必要があり、その規定したものが「約款」なのです。
この約款、細かい字でビッシリと記載されていて、しかも分量が多いので、読み込むことは大変な作業であることは事実。約款は全く読まない、という人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はソニー損保の自動車保険の「普通保険約款・特約条項」(以下「約款」)を題材に、約款を読む練習をしてみましょう。なお、以下で「当会社」とあるのは、この自動車保険を引受けるソニー損保をさします。

* ここでは、保険開始日が2010年2月1日以降の契約に適用される約款について説明しています。保険開始日が2010年1月31日以前の契約に適用される約款については、記載内容が異なる部分がありますが、ご了承ください。なお、最新の約款はこちらでご確認いただけます。

2.用語の定義

最新の自動車保険の約款は、各章の冒頭で、約款の中に使われている「用語」について定義されています。
少し読んでみると・・・、普段使うことのない単語ばかりですね。でも損害保険の世界では、知っておきたい単語です。各章を読み進める際にチェックしておきましょう。

■ソニー損保の自動車保険約款 第1章 賠償責任条項 第1条(用語の定義)抜粋
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*約款のなかでグレーの網掛けが施してある用語は、「用語の定義」で説明されています。
*上図の下線部(ア)については、以下の「3. 人を死傷させたときの補償内容」で解説します。

3.人を死傷させたときの補償内容

それでは具体的に内容を読んでみます。最初に、人を死傷させたときに保険金が支払われる対人賠償保険についてみてみましょう。

対人賠償保険とは条文にもあるように、たとえば自動車を運転していて、相手を死亡させたりケガをさせたりして相手に与えた損害(医療費、慰謝料、休業損害、被害がなければ将来得られたであろう収入)を金額に換算して補償するものです。注意すべき点は、「対人事故」とは、「2.用語の定義」のところで紹介した約款(第1章 賠償責任条項 第1条抜粋)の下線部(ア)に規定されている通り、「被保険自動車」によるものです。保険証券記載の自動車(=被保険自動車)以外の事故は補償されませんので、自動車の買替えなどで「被保険自動車」が変わったときに、車両入替手続をしないまま事故に遭ってしまった場合、保険金が支払われないということになりかねませんので要注意です。

また、下に紹介した約款(第1章 賠償責任条項 第2条)の下線部(イ)にあるように、対人賠償保険は損害額が、法律で加入が義務付けられている自賠責保険等によって支払われる限度額(死亡による損害3,000万円、後遺障害による損害4,000万円、傷害による損害120万円)を超過する部分について、保険金が支払われます。
なお、対人事故では、自賠責保険等で支払われる金額を大きく超える判決は少なくなく、これをカバーできるのが任意の自動車保険なのです。対人賠償額が高額になるケースも少なくないことを考えると、対人賠償の保険金額は「無制限」とすべきです。

■ソニー損保の自動車保険約款 第1章 賠償責任条項 第2条(保険金を支払う場合―対人賠償)
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4.モノに損害を与えたときの補償内容

対人賠償はまず自賠責保険等で補償することになりますが、対物賠償は自賠責保険等では補償されません。したがって、任意の自動車保険に加入しなければ、たとえば自動車運転中に相手の財物に損害を与えた場合の補償はされません。
損害を与える可能性があるものは、車だけではありません。建物、トラックの積み荷、高速道路の表示板などさまざまです。また場合によっては、かなりの高額となる可能性もあります。
したがって、対人賠償と同様、対物賠償の保険金額も「無制限」とした契約がおすすめです。

■ソニー損保の自動車保険約款 第1章 賠償責任条項 第3条(保険金を支払う場合―対物賠償)
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5.対人賠償で保険金が支払われない場合

約款では、保険金が支払われない場合についても細かく定められています。

親が車庫入れで自動車を後退させているときに運転操作を誤ってわが子にケガをさせてしまった、といった事故を耳にすることがあります。自賠責保険等では、このような父母・配偶者・子に対する人身事故であっても、その方が自動車の所有者・運転者等(いわゆる「運行供用者」)以外である場合には、補償の対象となります。一方、任意の自動車保険では補償されないのです。

■ソニー損保の自動車保険約款 第1章 賠償責任条項 第5条(保険金を支払わない場合―その2 対人賠償)抜粋
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自動車保険に限らず、損害保険では約款で「補償されない場合」を細かく規定しています。あらかじめ、どのようなケースで補償されないのか、という点をキチンと確認しておきましょう。

6.車両保険の場合は?

20100630_6.jpg車両保険は、衝突、接触、墜落、転覆、物の飛来・落下、火災、爆発、盗難、台風、洪水、高潮など、偶然な事故によって、被保険自動車に生じた損害に対して保険金が支払われるものです。

車両保険に関する条文(第6章 車両条項)の第4条⑤、⑥は、特に「盗難」に関して注意を要するポイントです。

⑤で要注意となるポイントは、下に紹介した約款(第6章 車両条項 第4条抜粋)の下線部(ウ)の定義です。第6章の第1条(用語の定義)で、「定着」とは、「ボルト、ナット、ねじ等で固定されており、工具等を使用しなければ容易に取りはずせない状態をいいます」と規定されています。したがって車の備品であっても、被保険自動車にボルト、ナットで定着されていない場合や、単に被保険自動車の中に置きっぱなしの荷物等が盗難に遭っても、補償されません。
また、ただし書きにあるように、建物に追突して被保険自動車と車両条項で定められた「付属品」が一緒に破損した場合や火災による損害は、「定着」していなくてもかまいません。
なお、カーナビは、第6章 車両条項 第1条(用語の説明)抜粋の下線部(エ)にあるように、定着されているか否かにかかわらず「付属品」とみなされ、補償の対象となります。

⑥の要注意ポイントは、タイヤに生じた損害はパンクとの境目がないので、補償の対象外となっていることです。なお、ただし書きにあるように、タイヤの「盗難」は補償の対象となります。

■ソニー損保の自動車保険約款 第6章 車両条項 第4条(保険金を支払わない場合―その2)抜粋
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■ソニー損保の自動車保険約款 第6章 車両条項 第1条(用語の定義)抜粋
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ちなみに、ここには記載されていませんが、別の個所(第6章 車両条項 第3条③)に、「地震もしくは噴火またはこれらによる津波」による車両の損害については保険金を支払わないと規定されています。損害保険では、基本的には地震・噴火・津波による損害は補償の対象となりません。

7.さいごに

契約の当事者である以上、その内容についてキチンと確認せずに契約することは好ましいことではありません。保険契約の締結は約款の内容について合意したうえで成立しているとされます。20100630_9.jpg
約款は通常、契約後に保険証券と一緒に送られてきますが、ウェブサイトに掲載している保険会社も多く、契約前に確認することもできます。

約款を契約前に確認することが難しい場合でも、最低限、約款の内容のうち特に重要な条項についてわかりやすく説明した「重要事項説明書」はキチンと読んで、内容を確認しておきましょう。

おりしも、今年(2010年)の4月1日は「保険法」が施行されました。100年を超える月日を経てようやく保険契約に関する規定が商法から分離され、現代の保険をめぐる状況にマッチした法律が動き出した、歴史的なできごとでもあります。これを契機に、改めて約款をじっくり読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

深沢さん、どうもありがとうございました。
今回ご紹介いただいた条文以外でも、約款にはさまざまな契約の条件や内容が規定されています。ソニー損保では少しでもお客様にとって読みやすい約款になるよう、改訂を重ねており、今後ももっとわかりやすい約款や説明資料をご提示できるよう努めていきます。
なお、当社の自動車保険の約款や重要事項説明書はこちらからご覧いただけます。


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