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以下の内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。
2011年6月 3日|編集:小原(直)
もし、スピード違反や駐車違反などの違反をしてしまった場合、取締りにより「青色キップ・赤色キップ」と呼ばれる書類を渡されることは皆さんもご存じでしょう。今回はこれらの青色キップ・赤色キップについて紹介します。
交通違反は道路交通法を犯した犯罪行為であるため、本来ならば通常の犯罪と同様に刑事事件として裁判による 審理を受けなければなりません。しかし、すべての交通違反を刑事手続の対象とすることは、検察や裁判所の処理能力を考えると、現実的ではありません。その ため1968(昭和43)年に施行されたのが「交通反則通告制度」です。
交通反則通告制度は、軽車両(原動機を有さない車両)を除く車両な どの運転者が犯した交通法令違反のうち、比較的軽いものを「反則行為」と定め、反則者に反則行為の内容と一定額の反則金を納付するよう警察本部長が「通 告」するものです。反則者は通告日を含めて11日以内にその金額を納付すれば、当該行為に関する公訴の提訴(起訴)が免除されます。
ただし 通常は、この「通告」より前に、警察官または交通巡視員によって、現場で「交通反則告知書」による反則行為の「告知」が行われることが多くあります。この 交通反則告知書が通称「青色キップ」と呼ばれています。そして、「青色キップ」を受取ったら、その日(告知日)を含めて8日以内に告知書と納付書に記入さ れた金額の反則金を銀行か郵便局で仮納付することによってすべての手続きが終了し、交通反則通告センターなどに行って「通告」を受ける必要がなくなりま す。

仮納付金は略的通告である公示によって自動的に本納付とされます。
い わゆる青色キップが適用される反則行為には、駐停車違反、携帯電話使用等、30km未満(高速道路などでは40km未満)の速度超過、追越し違反など多く の行為が対象になっています。ただし、無免許運転や酒酔い運転(酒気帯び運転含む)、悪質な速度超過違反などに該当する場合や、反則行為によって交通事故 を起こした場合は交通反則通告制度の対象外となります。また、交通反則告知書の受領を拒否した場合や逃亡の恐れがあると判断された場合なども、この制度に よる告知や通告の対象となりません。
交通違反通告制度の対象外となる場合には、交通反則告知書(青色キップ)ではなく「道路交通違反事件迅 速処理のための共用書式(交通切符の告知票)」が交付されることになります。複数枚で構成される交通切符のうち、違反者に交付される部分を告知票といい、 薄い赤色をしていることから、この告知票は、通称「赤色キップ」と呼ばれています。告知票を交付された場合は罰金刑となり、前科扱いとなる重度な処分「刑 事処分」を受けることになります。刑事処分では検察庁に出頭し、取調べが行われた後に刑事裁判(未成年者の場合などは家庭裁判所)の審判を受けることにな ります。ただし、違反した事実を認め、検察官によって略式裁判による処理が妥当と判断されれば直接公判を行うことなく、書面上だけで簡易的に裁判を受ける ことができます。略式裁判を承諾すれば即日判決が下され、罰金の金額が通知されます。
このように青色キップと赤色キップの処分には大きな差 があり、取締り後の流れもまったく異なるものとなるのです。また、違反事実に不服があり略式裁判を承諾しないといった場合には、正式な裁判で争うことにも なります。さらに、交通反則告知書(青色キップ)の反則金を期限内に支払わず、指定の日時・場所への出頭もしなかった場合には「交通反則通告書」が送付さ れますが、それでも反則金を納付しなかったときは赤色キップと同様の扱いになってしまいます。
交 通違反の取締りを受けた場合や交通事故を起こしてしまった場合、その内容によって運転免許証に点数を課せられる「点数制度」についてご存じの方は多いと思 います。「何点以上は赤色キップ、何点以下は青色キップ」と考えている人がいますが、点数制度は、刑事処分である交通違反通告制度とは別の、行政処分で す。
点数制度の点数には、交通違反を犯した場合の「基礎点数」と交通事故を起こした場合の「付加点数」があります。いずれも内容によって点 数が異なりますが、これらの合計点数が記録されることになります。点数制度では、基本的に過去3年間における累積点数を基準に免許停止(運転免許の効力の 停止)や免許取消しなどの処分が決定されます。前歴(過去3年以内の処分歴)がない場合は、6点で30日間の免許停止、9点で60日間の免許停止、12点 で90日間の免許停止となり、15点を超えてしまうと免許取消しとなります。前歴がある場合にはより厳しく処分判定される仕組みになっています。
ただし、累積点数と前歴の計算においては、無事故・無違反の運転者に一定の特例が認められており、違反による点数が加算されない場合などもあります。なお、取消し処分を受けた場合、処分後の欠格期間は無免許なので、当然、無事故・無違反の経過期間には含まれません。
運転記録や累積点数等の証明書は、有料になりますが警察署や交番、自動車安全運転センターなどにある申込用紙で発行申請することができます。
交通違反の反則金や点数、処分の基準点数については、運転免許取得または更新時に渡される「交通の教則」にも記載されています。できることならばこうした反則金や点数を気にしないですむ安全運転を心がけたいものですね。
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