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2011年5月 6日|編集:小原(直)
健康には自信があるから、ついつい無理をしがち。
年に一度の健康診断さえ受けていれば、あとは体調にはあまり気をつかわない。
毎日の生活の中で健康を考える時間をつくるのはなかなか難しい。
そんな人に役立つ手軽な健康チェックの方法をいくつか連載でご紹介したいと思います。
鏡やショーウィンドウに映る顔や姿で、あるいは通勤電車の中ふと見つめた指先で、ちょっとした瞬間に「おや?」と思ったら、いつもよりもきちんと自分の体調を考えて、生活習慣の改善に挑戦してみてください。そして、気になるときには、きちんと受診することも考えてみてください。
まず今回は、中国医学の考え方を元にした、「顔色による健康チェック」をご紹介します。
朝の洗顔時はもちろん、家やオフィスの鏡にちらっと映った自分の顔色が、何となく気になることはありませんか。
「黄色い」「赤い」「青い」・・・顔色は体調と深い関係があるのです。顔色をチェックすることで、自分の健康状態や、さらには、体調不良の原因を推測することもできます。
中国医学では、西洋医学でいう「臓器」の概念とは異なり、人の体を5つの「機能系」に分けて、それぞれを1つのつながりとしてみていく「五臓」の考え方があります。「五臓」とは「肝」「心」「脾」「肺」「腎」という、体の中の5つの働きのことです。それぞれの機能の働きが滞ると、体調が崩れ、その不調は「顔色」に表れやすくなります。
中国医学の「肝」は、五臓全体の働きがスムーズに行われるようにコントロールし、また、代謝や浄化などの循環をつかさどる機能です。この機能が弱まると、血液が汚れて黒くにごり、それが皮膚の上からは「青」くみえます。顔色が青い人は、血液循環が悪くなり、肩こり、腰や首の痛み、冷え性などの症状も多くみられます。「肝」の機能不調は目にあらわれやすく、疲れ目、かすみ、ドライアイなども起こってきます。「青い」顔色が気になったら、ウォーキングなどの適度な運動をしたり、入浴時にぬるめのお湯で半身浴を取入れたりすることで、血液循環を良くし代謝を高めることを心がけましょう。また肝臓そのものに負担をかけないよう、飲酒を控える、睡眠を十分にとるなどの生活習慣も大切です。
中国医学の「心」は意識や精神活動を受持つ機能と考えられています。この機能に関係の深い臓器は心臓や大脳で、「心」の機能が興奮状態になると、高血圧や動脈硬化なども心配されます。「赤い」顔色は体の中に余分な熱がある場合や、心疾患予備軍の人にも多くみられるため注意が必要です。また、「心」の機能の不調は、舌にあらわれやすいと考えられており、口内炎ができやすい、舌の色が紫がかっている、さらには、脳卒中の前触れとして、舌が麻痺してろれつが回らなくなる、などの症状もあります。
「赤い」顔色が気になったら、熱がこもらないよう、服装は襟元や袖口の通気性を良くしましょう。また、体の中の余分な熱をとってくれる食材(大根、キュウリ、ほうれん草など)を意識して摂ることや、こまめに水分補給することにも気をつけましょう。さらに、舌の麻痺などの症状がある場合は、すみやかに神経内科などを受診することをおすすめします。
中国医学の「脾」は、消化機能のことで、黄色い顔色は胃腸の働きが低下している可能性があります。たとえ自覚症状がなくても、栄養の消化吸収がうまくいかず貧血気味になると、肌は黄色味をおびてきます。
また、胃腸の不調は唇や口の中にあらわれやすく、口の中や唇の周りが荒れたり、口角が切れたりすることもあります。それとは別に、肝臓や胆嚢(たんのう)の病気により顔が黄色くなることもあります。「黄色い」顔色が気になったら、いつもよりも消化吸収の良い食事をよくかんで食べるなど、胃腸の負担を軽くする生活を心がけてください。
中国医学でいう「肺」とは、鼻や喉、気管支や肺、皮膚も含めた呼吸をつかさどる機能です。もともと色白の人は、この呼吸器系が弱い体質の人も多く、風邪をひきやすい、疲れやすいなどの症状があります。また、いつもより「白い」顔色のときは、鼻づまりや喉の痛み、息切れなど、呼吸器系が不調な場合が多くあります。
また、肺などに重大な疾患が隠れていることもありますので、気になるときは内科や循環器内科を受診してみてください。
中国医学の「腎」は水分調節や生殖をつかさどる機能です。不要な水分の排出と老廃物のろ過機能をもつ腎臓に不調があると、老廃物が体内に蓄積して皮膚の色は黒ずんで見えます。また、ホルモンの分泌が衰えることでも肌が黒ずんで見えます。
「黒い」顔色の人は、腎臓疾患や排尿障害、また、精力減退や肌のシワの増加など早期老化症状がみられることがあります。また、髪とも関係が深く、抜け毛や白髪が増えることもあります。「黒い」顔色が気になる人は、抗老化効果のあるポリフェノールやビタミンEを多く含んだ食材(大豆製品や春菊、レンコン、ブロッコリーなど)を多く摂るなど、食事内容に気をつけましょう。また、ウォーキングやスイミングなどの適度な有酸素運動を取入れ、体力増強を心がけましょう。
いかがでしょうか?「顔色」をチェックすることで、簡単に自分の体調を知り、生活習慣を見直すことができます。ぜひ今日からはじめてみてください。
執筆 : 米澤 りえ(健康・美容ライター)
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