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給与所得者の年末調整のしくみ

2018年05月21日|編集:小原(香)

毎年秋以降に、「年末調整」のために必要な「保険料控除証明書(*1)」が届きますが、「年末調整」はなぜ必要なのかご存じですか?「給与所得者の年末調整のしくみ」について、ファイナンシャルプランナーの深沢さんに解説していただきました。

この記事を執筆されたファイナンシャルプランナーのプロフィール

(*1)保険料控除証明書が届くのは、保険料控除の対象になる一定の生命保険・個人年金保険・地震保険などについてです。自動車保険については、保険料控除の対象ではないため保険料控除証明書は届きません。
 

はじめに

わが国では、一定の収入のある人は、原則として「確定申告」を行って1年間の所得税額を計算して申告し、納税します。これに対して、会社員・公務員のような給与所得者は、12月の給与で1年間の所得税額を最終的に決定し、過不足を調整する「年末調整」という制度で納税します。

今回はこの「年末調整」について解説します。私たちの生活に関係の深い税金についての知識を整理しましょう。

給与所得者の税金はどのように計算される?

ここで、給与所得にかかる所得税の計算方法についてみていきましょう。

(1)給与所得を計算する

所得税の対象となるものは、通常は「収入」から「必要経費」を差引いた「所得」と呼ばれているものです。しかし、給与所得者の場合は、特別なものを除いて「必要経費」はほとんど認められません。そこで給与所得者については、「給与所得控除」という給与収入の額に応じた控除があります。給与所得控除額は、次のような速算表を使って計算します。(下表は、2017年分)

224076_01.JPG

そして、給与所得は次のような式で計算します。

例えば給与収入が600万円の人の場合、給与所得控除額は、上の速算表から「600万円×20%+54万円=174万円」となり、600万円から174万円を差引いた426万円がその人の「給与所得」となるわけです。

(2)課税所得を計算する

給与所得が計算できたら、そこから「所得控除」を差引いたものが最終的に課税の対象となる所得(課税所得金額)になります。



所得控除で代表的なものには、以下があります。

・配偶者の所得により、納税者の所得に応じて一定額が差引ける「配偶者控除」「配偶者特別控除」
・家族が控除の対象である場合に一定額が差引ける「扶養控除」
・厚生年金・健康保険・雇用保険など1年間に支払った社会保険料の全額(「社会保険料控除」)
・小規模企業共済や個人型確定拠出年金で1年間に支払った掛金の全額(小規模企業共済等掛金控除)
・1年間に支払った保険料に応じた一定額(「生命保険料控除(一般・個人年金・医療介護の3区分)」「地震保険料控除」)

控除の対象となる扶養家族が多い人は、それだけ扶養控除が多くなり、課税所得金額が小さくなります。その結果、所得税が少なくなるよう配慮されているわけです。また、生命保険のうち一定の要件を満たす個人年金や、個人型確定拠出年金では、保険料や掛金を所得から一定額控除の対象としながら、資産形成できるメリットがあると言えます。

前記の事例で給与所得が426万円、所得控除の合計が仮に212万円の場合、課税所得金額は214万円になります。

(3)所得税を計算する

課税所得金額を算出したら、以下の速算表に当てはめて所得税を計算します。

224076_05.JPG

前記の例で、課税所得金額が214万円の場合、上の速算表に当てはめると、所得税額は「214万円×10%-97,500円=116,500円」となります。さらに2037年までは、このようにして計算した所得税額の2.1%に相当する復興特別所得税が加算されます。

「源泉徴収」と「年末調整」

給与所得者の年間の所得税額は、以上のように計算しますが、毎月の給与や賞与から一定の所得税が差引かれています。これが「源泉徴収」です。源泉徴収される額は、勤務先から支払われたその月の給与・賞与の額からその月の社会保険料等を控除した額や、現状の控除対象の配偶者や扶養親族の数に応じて決まっています。扶養状況については、従業員が年初に勤務先に提出する「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の内容をもとに勤務先で把握しています。

この額を1月から12月の上旬に支払われる賞与まで積み上げたものが暫定的な所得税になります。しかしその額は、上記で代表的な所得控除の1つとして紹介した生命保険料控除、地震保険料控除などは反映されていません。
また、年の途中で控除の対象となる扶養家族が増えたり、逆に子供が大学を卒業して就職した(つまり扶養家族が減った)など、家族の扶養状況が変化するケースがあります。これにより実際の年税額と、源泉徴収税額の合計額に過不足が生じます。

224076_04.jpgこれを勤務先で調整することが「年末調整」なのです。取りすぎていた分は12月の給与で戻します。逆に足りない分は追加で控除されます。

12月の給与が支給された後に交付される「源泉徴収票」の右上に掲載されている「源泉徴収税額」の欄には、年末調整後、つまり過不足を調整した最終的なその年の所得税額が掲載されています。

年の途中で転職した人は、退職した会社で退職時に源泉徴収票を発行してもらい、それを転職先に持って行けば、転職先で両社からの収入や所得控除を合算して年税額が計算されます。

年末調整しても確定申告が必要な人

次の人は勤務先で年末調整を受けても、原則として翌年の2月16日から3月15日までに、確定申告をしなければなりません。

・給与収入が2,000万円を超える人
・1ヵ所の会社から給与・賞与を受けている人で、家賃や原稿料など給与所得以外の所得(必要経費を差引いた後の額)が20万円を超える人
・2ヵ所以上の会社から、給与・賞与を受けている人など

また、一定額以上の医療費を負担したときに所得を軽減できる「医療費控除」や、盗難・災害にあったときに所得を軽減できる「雑損控除」などを受ける場合は、確定申告をしなければ、所得税の還付を受けることはできません。

住宅ローンを組んで住宅を取得したときに税金が戻ってくる「住宅ローン控除」を給与所得者が受ける場合は、初年度だけ確定申告し、その後は勤務先の年末調整で税金の還付を受けることができます。

住民税はどのようにして計算される?

224076_03.jpg前記の源泉徴収票とセットになっている「給与支払報告書」が、勤務先から納税者の住所地の市区町村に送付されます。これにより、翌年から徴収される住民税が計算され、6月から翌年5月までの12回に分けて給与から天引きされます。したがって給与所得者の場合は、原則として住民税の申告を改めて行う必要はありません。

ちなみに、住民税の税額を計算する際、配偶者控除や扶養控除などのように所得税の計算の際に使用する金額と異なっているものがあります。また、税率は課税所得金額に一律10%を乗じて計算します。

年末調整で申告を忘れたとき・間に合わなかったときは?

以下の場合は、確定申告を行うことにより、税金の還付を受けることができます。

・配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、生命保険料控除などの所得控除を受けるのを忘れた
・年末調整の手続き後、その年の年末までに配偶者が控除の対象となったり、控除対象の扶養親族が増えた

また、各種控除の適用を忘れた場合でも、5年分以内であれば遡って還付を受けることができます。

逆に年末現在で控除対象の扶養家族から外さなければならないのに、年末調整でその人を扶養家族としてしまった場合は、確定申告して所得税を追加して支払わなければなりません。

さいごに

所得税の計算の仕組みを把握すると、税金と上手に付き合うことができます。たとえば、控除の対象となる扶養家族の増減が税額に大きな影響を与えるなど、所得控除の効果の大きさがよくわかります。掛金が全額所得控除となる個人型確定拠出年金や支払った保険料の一定額が生命保険料控除となる個人年金保険に加入するメリットが具体的に理解でき、今後の生活設計に役立てることができるでしょう。

 

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