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生命保険料控除でどれくらいお金が戻るか

2018年10月19日|編集:福田

その年1年間の所得税額を精算する年末調整ですが、今回は多くの方が利用される生命保険料控除について、実際にどのくらいお金が戻るのかを中心に、ファイナンシャルプランナーの方に解説していただきました。

このコーナーでは、年末調整に関する一般的な情報をご紹介しております。個別のご質問につきましてはコメントとしてご投稿いただいても、弊社から回答をさしあげることはできません。あしからずご了承ください。

1. 生命保険料控除とは

生命保険料控除とは、具体的には所得税を計算するときに総所得から控除できるものの一つです。総所得とは、例えば会社員で給与収入しかない場合は、給与収入から所得税法で定められている給与所得控除を引いた額(給与所得)が総所得になります。給与収入、給与所得という言葉は普段は区分けすることなく普通に使っていますが、所得税法上では給与収入と給与所得は使い分けているのがポイントです。

具体的な例で言いますと、年間給与収入が500万円の人は、154万円(収入金額×20%+540,000円)が給与所得控除額になるので、346万円が給与所得となります。

500万円(給与収入)-154万円(給与所得控除額)=346万円(給与所得)

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 2,200,000円(上限)

平成29~30年分の給与所得控除額の計算方法

他に所得がなければこの346万円が総所得になりますし、例えば他に雑所得が3万円あったとしたらこの分をプラスした349万円が総所得になります。

この総所得から差し引けるものが所得控除になります。所得控除は15種類あり、保険に関するものは3種類で、社会保険料控除、地震保険料控除、生命保険料控除があります。

会社員の場合は、年末調整のときに、加入している保険会社から送付される生命保険料控除証明書を所定の用紙に添付して提出することで、生命保険料控除を受けることができます。退職者や自営業・年金収入者などの場合は、確定申告をすることで生命保険料控除を受けることができます。

2.生命保険料控除の種類、要件、特徴

生命保険料控除の種類と要件は2011年(平成23年)12月31日を境として分けられ、それぞれ以下【A】【B】の通りとなります。また生命保険料控除は所得税および住民税の両方から受けられるようになっています。なお【A】と【B】の保険料控除が混在する場合は、上限は所得税120,000円、住民税84,000円となります。

【A】2012年(平成24年)1月以降契約分

保険料控除の種類 主な要件 保険料控除額(*1)
一般の生命保険料控除 死亡保険契約 所得税上限40,000円
住民税上限28,000円
介護医療保険料控除 介護保険や医療保険・がん保険の契約など 所得税上限40,000円
住民税上限28,000円
個人年金保険料控除 税制適格型個人年金保険契約であり、保険料の支払期間が10年以上、年金の受取期間が10年以上など一定の要件を満たすもの 所得税上限40,000円
住民税上限28,000円

(*1)支払保険料がそれぞれ年間8万円以上の場合、保険料控除額は上限になる。

【B】2011年(平成23年)12月31日までの契約分

保険料控除の種類 主な要件 保険料控除額(*2)
一般の生命保険料控除 死亡保険契約、介護保険や医療保険・がん保険の契約など 所得税上限50,000円
住民税上限35,000円
個人年金保険料控除 税制適格型個人年金保険契約であり、保険料の支払期間が10年以上、年金の受取期間が10年以上など一定の要件を満たすもの 所得税上限50,000円
住民税上限35,000円

(*2)支払保険料がそれぞれ年間10万円以上の場合、保険料控除額は上限になる。

なお、少額短期保険や住宅ローン借入時の団体信用生命保険、普通傷害保険などは生命保険料控除の対象になりません。
 

3. 生命保険料控除によりどのくらいお金が戻るか計算してみましょう。

【ケース1】Aさん23歳、単身者、年間給与収入280万円、社会保険料40万円、年間生命保険料支払額30万円(一般の生命保険料10万円、医療介護保険料8万円、個人年金保険料12万円)の場合。

・所得税
生命保険料控除額合計は12万円(各控除それぞれ4万円)
280万(給与収入)-102万(給与所得控除)=178万円(総所得)
178万円-40万円(社会保険料控除)-12万円(生命保険料控除)-38万円(基礎控除)=88万円(課税総所得)
所得税は 88万円×5%=44,000円…①

・住民税
課税総所得は96.6万円(式省略、所得税と若干控除額が異なる)
住民税は 96.6万円×10%=96,600円…②
税金合計 140,600円(①+②)
 
もし、生命保険にまったく加入していない場合の税金は以下のとおりです。
所得税は 100万円(課税所得)×5%=50,000円(①より6,000円増)
住民税は 105万円(課税所得)×10%=105,000円(②より8,400円増)
合計で155,000円となり、生命保険に加入している場合より14,400円多くなります。

【ケース2】Aさん40歳、単身者、年間給与収入700万円、社会保険料100万円、年間生命保険料支払額30万円(一般の生命保険料10万円、医療介護保険料8万円、個人年金保険料12万円)の場合。


・所得税
生命保険料控除額合計は12万円(各控除それぞれ4万円)
700万(給与収入)-190万(給与所得控除)=510万円(総所得)227259_02.png
510万円-100万円(社会保険料控除)-12万円(生命保険料控除)-38万円(基礎控除)=360万円(課税総所得)
所得税は 360万円×20%-42.75万円=292,500円…①

・住民税
課税総所得は368.6万円(式省略、所得税と若干控除額が異なる)
住民税は 368.6万円×10%=368,600円…②
税金合計 661,100円(①+②)

もし、生命保険をまったく加入していない場合の税金は以下のとおりです。
所得税は 372万円(課税所得)×20%-42.75万円=316,500円(①より24,000円増)
住民税は 377万円(課税所得)×10%=377,000円(②より8,400円増)
合計で693,500円となり、生命保険に加入している場合より32,400円多くなります。

ポイントとしては、所得税は累進課税なので所得が多くなるほど税金も多くなりますが、生命保険に加入している場合の還付額も多くなります。住民税は所得に関わらず一律10%なので所得の多い少ないによる影響は受けません。

4.生命保険料控除を有効に活用するために

生命保険の加入を検討する時に、生命保険料控除のために保険に加入するわけではないですが、年間保険料が8万円を超えると保険料控除は増えなくなることを一つの視点としてとらえておくことも必要と考えます。また上記の計算でわかりますように所得税では税率が高くなるとその分還付額が多くなるので、所得がある程度高い方は生命保険料控除の効果がいっそう出てきます。

個人年金保険は支払った保険料をベースとして将来年金として払われる保険なので、保険料控除の活用効果は大きいと言えます。しかし、現在はいずれの商品も予定利率が低い傾向にあるので運用効果は大した額にはならないかもしれません。また加入した時点の予定利率は金利情勢が上昇しても変わらないという注意点はありますが、お金を貯めるのが苦手なタイプの方は月額7,000円程度の個人年金保険に長く加入することでコストパフォーマンスが高まると言えます。

例えば月額7,000円の個人年金保険料なら年間支払保険料は84,000円となり、仮に所得税・住民税の税率が10%の方でしたら、保険料控除の還付金が所得税で4,000円、住民税は還付になりませんが、翌年度支払う住民税が2,800円少なくなり合計で6,800円の節税効果があります。支払保険料84,000円の約8%に該当する6,800円の節税効果はコストパフォーマンスが高いとも言えます。

生命保険料控除制度の視点も加えて各保険の加入を検討されることで、よりパフォーマンスの高い保障設計ができるとよいですね。
 

(出典)
国税庁 給与所得控除、生命保険料控除、生命保険料控除対象、所得税率 http://www.nta.go.jp (2018年10月1日参照)
神戸市 市県民税の税額の計算について http://www.city.kobe.lg.jp/life/support/tax/keisan.html(2018年10月1日参照)

執筆者:ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定CFP®)山宮達也

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